運送業界の未来を拓く-人材戦略とテクノロジー-_タリスマン【H-9639】

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Description

日本は今、かつて経験したことのない人口減少に直面しています。生産年齢人口(15〜64歳)は、1995年の8,716万人をピークに減少を続けていて、これに伴う労働力不足は運送業界においても重要な経営課題となっています。
スマートフォンをタップするだけで翌日には商品が届く便利な時代となり、膨らむ需要に対し、物流を支える人材不足に悩まされているのが運送業界の現状となっています。ドライバーの高齢化も進み、平均年齢は道路貨物運送業で48.6歳、道路旅客運送業で57.2歳と、いずれも全産業平均の44.1歳を大きく上回っています。また、運行管理者の人手不足も深刻な問題です。人手が足りず業務負荷がさらに増大してしまい、結果としてドライバーの体調確認や安全教育がおろそかになると、重大な交通事故に繋がる可能性があります。
この状況を打開するには、場当たり的な対策では限界があります。今、運送事業者に求められるのは、業界の動向を把握し、最新技術を正しく理解し、自社のものとして組織全体に浸透させていく姿勢です。
本誌では、そのための実践的なアプローチとして運送事業者が抱える諸問題に対する解決の糸口となるような取組事例をご紹介します。人手不足への対応策として健康運転寿命の延伸や外国人ドライバー採用について解説するほか、業務負荷軽減のための技術活用として、ロボット等による自動点呼やVR・eラーニングを活用した安全教育手法についても詳しく説明しています。さらに、これらの導入企業の事例紹介や自動運転の動向についても解説し、これから運送事業者に求められる対応に関して参考となる情報をまとめています。

目次

はじめに

ドライバー不足の処方箋

Ⅰ.健康運転寿命の延伸
1-1. 運送業界における健康経営の重要性
1-2. 健康運転寿命延伸のための健康経営
1-3. ドライバーの健康運転寿命延伸のためのアプローチ
1-4. 高齢ドライバー支援のための環境・体制の整備
1-5. ドライバーの健康を支える社会へ

Ⅱ.外国人ドライバー採用
2-1. 外国人ドライバー採用の概要
2-2. 特定技能制度とは
2-3. 現場の受け入れ体制について 
2-4.  「特定技能制度」運用上の課題と対策
2-5. 外国人ドライバー採用がもたらす新しい可能性

テクノロジーが変える現場

Ⅲ.ロボットが担う点呼 ~自動点呼の解禁で口火をきったICT運行管理~
3-1. 運行管理の高度化
3-2. 点呼の最新動向 ~業務前自動点呼の解禁~
3-3. 安心安全な運行を目指した対応

Ⅳ.進化する安全教育 ~VR・eラーニングの活用~
4-1. 安全運転教育の必要性
4-2. 様々な安全運転教育の概要とメリット・デメリット
4-3. 交通事故のない未来に向けて

先進事例と未来像

Ⅴ.先駆者に学ぶ ~トラック・バス・タクシー各業態の成功事例~
5-1. 人手不足と安全性向上に向けた対策の先駆者
5-2. 人手不足に対する取組事例
5-3. 安全性向上に向けた取組事例
5-4. まずはやってみることの重要性

Ⅵ.目前に迫る自動運転レベル4の社会実装 ~その時、物流は?公共交通は?~
6-1. 実証から日常へ:自動運転レベル4
6-2. レベル4の概要と日本における制度整備
6-3. 日本における自動運転車両の社会実装
6-4. 海外における自動運転レベル4の社会実装
6-5. 自動運転の社会実装に向けて、その可能性と課題

おわりに
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発行:2025年11月

提供:東京海上日動火災保険株式会社
作成:東京海上ディーアール株式会社